絵に描いた餅を食べる方法
-序論-
唐突にシリーズものをはじめてみようと思いました。
しばらく「情報と物質」あたりをテーマに、適当に書いていこうと思います。
情報って大事ではあるが、情報だけでは何もできないよね。
情報 → 受け手の反応 → 物質世界に結果反映
という一連の流れがないと情報が結果に反映されない。
たとえばここにプラモデルの設計図(情報)があるとしよう。
そしてプラモデル(物質)がある。
でもプラモデルを作る人がいないと、プラモデルは作られることはない。
自動的にプラモデルが組みあがる確率なんて、サルがキーボードの前に
座って適当にタイプしてたらシェークスピアの戯曲ができあがった、
なんて確率よりさらに低いだろうと思われる。
なんだけども。
生命って奴はそこを超越していると考えられる。
どういうことかっていうと、情報の担い手である遺伝子、そして物質に
介在する酵素系などが組み合わさって物質世界に影響できてるわけで。
プラモデルの情報とプラモデルとが組み合わさってて、自動的に情報と
物質部分が複製されるようなもんだからそりゃすごいわな。
情報と物質の関連づけってのがここまでできている存在もすごい。
いや、すべての物質は構成している情報を内在しているのだけれども、
その情報が物質に影響を与えるってのは今のところ生命以外地球上には
存在しないって言ってもいいと思う。
逆に、情報だけの存在っていうのは、言い方変えてみりゃ架空の存在って
奴である。われわれの脳内にしか存在しないような。
たとえば怪獣でも正義の味方でも美少女キャラでも何でもいいや。
(でも考えようによってはわれわれがいなければそれらも存在しない…
つまり、すでにそれらは間接的に「実在」しているともいえる?)
ま、とにかくそういった存在、情報としては存在するけど現実の物質世界に
反映するってことは今のところまだできそうにないわけで。
変な言い方すると「二次元は画面から出てこない」みたいな感じだろうか。
しかしながら…そういった「情報だけの存在」を現実世界に現出させる方法
ってのは夢物語と言い切ることはできないのかもしれない。
アプローチは一つじゃないといえる。
たとえば、基本的な方法だけど図面に描かれているものを3次元に反映させるために
彫刻するとか粘土細工にするとか、これらも十分情報を(人間を介して)3次元に
反映させているといえよう。
ただこれでは満足がいかない人も当然いるわけで…
そうなってくると出番なのが自然科学になるのかもしれない。
アリストテレス以来数千年にわたって人類は自然を構成する情報を蓄積し続けてきた。
当然これが役に立つはずであるし実際役にもたっている。
空を飛ぶ道具なんてのが実現したのは鳥や熱した気体、そして空気より軽いガス
などの情報を自然科学によって得ることができたからである。
情報だけの存在を物質に反映するアプローチっていってもいくつかあるだろうなぁ。
・機械工学的アプローチ
・生命科学的アプローチ
・量子的アプローチ
たとえば架空の人間を実際に作り出すとしよう。
機械工学的にはアンドロイドだし、生命科学的にはクローン技術なんかの応用、
量子的には…ここのところはちょっとまだ方法論がないかもしれない。
こんな感じで画面からは出てこない(…いや、それもあるいは…)にしても、
現出するアプローチはいくつかありえそうなわけで、それらについてもっと
突っ込んで見ていくことにしよう。
機械工学、量子力学、生命科学…これらが情報と物質の垣根を超えるかも
しれない。…超えても困る気もするのだけれども。
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